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IoT社会における新しい金融サービスに関する調査研究

2016年4月~2017年3月

  • 【執筆・担当者】
  • 大平公一郎(国際社会経済研究所 主任研究員)

 

 ICTを活用した金融サービスの高度化、新しい金融サービスの創造に向けた動きはますます活発化している。モバイル端末、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなど先進のICT技術が金融サービスと融合して新しいサービスの形を生み出しており、既存の銀行や証券会社、保険会社などに加え、フィンテック企業群が勢いを増している。

 本調査研究の最終報告書では、インターネット・スマートフォンが急速に普及し、世界最大のユーザー数に達した中国において、既存金融機関のサービスを凌駕する勢いで発展するインターネット金融(=フィンテック)について調査を行い、その結果を報告している。

 米英のフィンテック事情については日本でも語られることが多いが、中国のインターネット金融については、取り上げられることがあまり多くない。しかし、ユーザー数や生活への浸透度など、中国が進んでいる部分も多いと感じられる。さらに、代表的なインターネット金融のサービスであるアリペイやテンペイなどの利用が日本でも進むなど、我々の身近なところでもサービス展開が始まっている。

 主要分野を見ると、決済は、イーコマースで商品と代金の受け渡しを担保する第三者決済サービスが軸となる。さらに第三者決済サービスとスマートフォンを組み合わせ、店舗など様々なところで決済を可能とするモバイル決済が普及している。

 融資では、個人や企業などのお金の借り手と貸し手が、直接にインターネット上のプラットフォームで融資の取引を行うP2Pレンディングや、少額を簡便に借り入れるマイクロクレジットが発達している。

 P2Pレンディングと同じようなスキームで発達しているのがクラウドファンディングである。未公開企業の株式やプロジェクト、未発売の商品・サービスに対し、投資家・消費者が資金を提供する形態である。

 資産管理・運用については、第三者決済サービスと一体で運用されているインターネットMMFが代表的なサービスである。

 中国のインターネット金融の主要なプレーヤーは、阿里巴巴(アリババ)、騰訊(テンセント)、百度(バイドゥ)、京東商城、蘇寧電器といった、インターネット上でのサービス提供に強みを持つインターネット企業である。その中でも、イーコマースで圧倒的なシェアを持つ阿里巴巴(アリババ)と、SNSアプリでに多くのユーザーを抱える騰訊(テンセント)の力は強く、第三者決済サービスを軸に、様々な金融サービスを提供し、多くのユーザーを獲得している。こうした金融サービスは、インターネットのホームページ上、もしくはスマートフォンのアプリ上で一体的に提供されることも特徴だ。

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