報告書「ネット社会とユーザ行動」
2007年4月〜2008年3月
【執筆者】
遊間和子(国際社会経済研究所主任研究員)
情報社会の進展に伴い、コンピュータやインターネット利用者が多様化し、広がりを見せているという背景の中、ネット社会におけるトラブルも増加している。特にサイバー犯罪と呼ばれるような不正アクセス、コンピュータ関連詐欺、児童ポルノ関連犯罪などの情報技術を悪用した犯罪は年々増加しており、ネット社会に対するイメージを悪化させている。犯罪というレベルまでにはいたらないが、中高生を中心にした若者層に人気のあるプロフが出会い系などといわれるサービスと同質化している部分がうまれてきたり、学校裏サイトや携帯電話を利用したいじめ、Wikipediaにおける書き込み疑惑、2ちゃんねるとmixiの連携による個人情報の漏洩など、ネットを利用することに怖さを感じさせるような事例が多く見られている。 コンピュータのユーザビリティは向上し、インターネット接続においても、そのアクセシビリティは高まっている。特にコンピュータの知識がなくても、簡単にネットアクセスできる状況となっているが、その反面、このようなトラブルによって、ネット社会に対する「不信感」や「恐怖心」が高まっていることも、ネット利用が阻害される背景のひとつと考えられる。本報告書では、ネット利用者の「不信感」や「恐怖感」がどこにあるかを明らかにするため、性・年代別に1000サンプル規模の調査を行い、その結果分析をもとにネットにおける信頼性とユーザ行動についてまとめた。
