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中央銀行デジタル通貨における個人情報保護と日本での発行モデル

『日本セキュリティ・マネジメント学会 Vol.35, No.2』(2021年第2号)に、当社主幹研究員小泉雄介の研究ノート「中央銀行デジタル通貨における個人情報保護と日本での発行モデル」が掲載されました。

 各国で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の検討が加速しています。CBDCには、ユーザの利便性向上、現金発行・輸送のコスト削減、金融包摂の推進など様々なメリットがあります。CBDCのメリットの1つとして、管理主体が取引内容を確認できるため脱税やマネーロンダリングなどの犯罪を防ぎやすい点も挙げられていますが、個々の取引内容は個人にとって機微な個人情報であり、政府による国民生活の監視も懸念されます。CBDCの制度設計によっては、中央銀行が国民の取引情報(いつ、誰が、誰に、いくら支払ったか)を一元管理したり、民間銀行が少額決済の取引情報を含めて大量の個人情報を保有してしまうリスクがあります。CBDCの制度設計にあたっては、直接発行型または間接発行型、口座型またはトークン型、CBDCの有する匿名性の程度、中央管理型台帳または分散型台帳など、いくつかの選択肢が存在しますが、「間接発行型」とし、かつ「口座型」と「トークン型」を共存させるハイブリット型とすることにより、このような個人情報保護上のリスクを回避・軽減することができます。すなわち、間接発行型とすることにより中央銀行が国民のCBDC取引情報を一元管理することを回避し、トークン型CBDCによってAMLCFT規制の上限額以内での匿名(かつオフライン)の支払を可能としつつ、口座型CBDCによって上限額を超える(匿名でない)高額決済も可能とすることができます。本稿では、我が国でCBDCが発行されることとなった場合、どのような発行モデルが取られるべきなのか、国内外のCBDC関連報告書等の調査に基づき、CBDC発行メリットや、個人情報保護、金融システムの安定性等の観点から、日本にとって望ましいCBDC発行モデルを分析しています。

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