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IISEシンポジウム

「2016年度サイバーセキュリティ日中共同研究シンポジウム」開催報告

 2017年39日(木)13001730、慶應義塾大学三田キャンパス東館6G-SECラボにおいて下記のように恒例の中国現代国際関係研究院との共同シンポジウムが開催された。  

 この共同研究シンポジウムは、20007月に国際社会経済研究所が設立され、その翌年から始まり今年で16回目を迎えた。この間、この共同研究の各論文が、日中両国において出版されるという成果も得ることができている。

 2016年9月には例年どおり北京において中間検討会を実施して、研究のすりあわせを行ってこのシンポジウムの開催となった。

 フロアの参加者は、日本の専門家の方々のほかに、英国大使館、在日米軍など欧米の関係者の方々のご参加もいただきいただき、国際的な視点からの議論に加わっていただいた。中国とのこの種のシンポジウムとは違い、タブーのない、活発な意見交流が行われた。

テーマ:「サイバー空間のセキュリティとガバナンス」

主 催:中国現代国際関係研究院・国際社会経済研究所

主 旨:
 近年、サイバーセキュリティは、サイバー攻撃の可能性を懸念する段階から、社会機能の喪失につながる攻撃の予防と対処の段階と進化している。特に今後IoTが進展しあらゆる物がネットでつながる社会になると、これまで以上にサイバー攻撃の脅威が社会にとって飛躍的に拡大していくと考えられる。

 一方、この空間に適用されるべき法秩序はいまだ確立されていない。特にそこでの国家主権問題等で対立する議論が存在する。しかしここ23年米国と中国の間での対話が進み、このインターネット二大大国の間で協調の兆しが見え国際秩序の安定化の方向が見え始めたところである。

 上記の状況を鑑み、本シンポジウムでは、米国におけるトランプ政権成立後のサイバー空間の国際秩序を展望しつつ、そこでのセキュリティとガバナンスについて議論を深めたい。

スケジュール(中日英逐語通訳)

13:00 開場
13:30 開演
挨拶:中国現代国際関係研究院長助理 情報・社会発展研究所所長 張 力
     国際社会経済研究所社長 鈴木均
13:40-14:10

「サイバー空間における運命共同体構築の中国主張 ―2016年の中国におけるサイバー空間のガバナンスの回顧― 」

     中国現代国際関係研究院院長助理 情報・社会発展研究所所長 張 力

14:10-14:40

「国際政治を揺るがす暴露とデータのガバナンス」

     慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所 教授 土屋大洋
14:40-15:10

「サイバー空間における安定と可能な解決策」

      中国現代国際関係研究院情報・社会発展研究所副所長 唐 嵐
15:10-15:40

「サイバー空間における国際秩序の構築に向けて」

      国際社会経済研究所 主幹研究員 原田泉
15:40-16:00 休憩
16:00-17:30 自由討論(フロア参加者も含め)
17:30 閉会
18:00-19:30 懇親会: 慶應義塾大学三田キャンパス北新館ファカルティ・クラブ

会場風景
会場風景