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連鎖的な進化を続けるIoT・AI基盤と社会サービスに関する調査研究

2017年4月~2018年3月

【執筆・担当者】
松永 統行(国際社会経済研究所 主任研究員)

 IoT化の流れによってビックデータが生まれ、多量でかつ多様な情報を扱う情報技術が進化した。多様な情報とは、従来の定型的な構造化されたデータベースの情報ばかりではなく、今まで取扱いが困難であった不定形なデータも含む。人の興味や意識を反映したスマートフォンが創り出す情報や、多様なセンサーが生成するデータが急増し、現在、インターネットには非構造化データと呼ばれるこのような情報が溢れている。現在、この上にさらにAIによる知能化技術の進化が重なり、様々な社会サービスのあり方が大きく変わろうとしている。人のように考え判断するAIの技術が、この多様で、少量であっても多量に重なっていくIoTの情報空間を扱うようになろうとしており、情報空間の質の革新が始まろうとしている。IoTAIの革新とは、社会の隅々まで神経が通うかのようなつながりが生まれる仕組みの革新であり、その場その時に知見やコンテキストを生成しながら、新しいデジタルインテリジェンスが構築されるという情報空間の革新である。このような変化を捉え、IoTAIの革新による情報空間の質の革新が生む社会サービスについて着目し、ボストン等のイノベーションクラスターの動向についての調査研究を展開した。また、その動向を捉えながら、次世代の情報技術が産業や都市に与える影響について、10年の枠組みで捉えながら、連鎖的な進化を続けるIoTAI基盤と都市機構についても調査研究を実施した。

  産業革命以降の近代都市は、エネルギーシステム、ロジスティクスシステム、コミュニティシステムと順次、自動化の中で拡大してきた。コミュニケーションシステムについては、20世紀末に登場したインターネットが、エンドツーエンドの情報連鎖を可能にし社会を変革した。さらにその仕組みの上には、アマゾンのようなモノの移動を効率化する新しいロジスティクスの仕組みや、Uberのような新しいシェアリングという社会概念を牽引するサービスが登場し、社会の在り方を変えようとしている。エネルギーについても、太陽光や太陽熱、水力、風力、バイオマス、地熱などの再生可能エネルギーを、ネットワークにより融通するバーチャル・パワー・プラント等の実証も試みられている状況である。このようにコミュニケーションやロジスティクスやエネルギーシステムの変革に重なりながら広がり、さらにAIが加わりながら社会システム全体の変容が進む。AIシステムは、学習機能も持つので、その場に適応した局所最適化が可能になる点が大きな特徴であり、場の環境に応じた多形的(ポリモルフィックな)進化の可能性が広がる。本研究では、欧州のスマートシティ実証を試みている5都市(レイキャビック、ミラノ、ストックホルム、ケルン、バルセロナ)を、都市化と情報化の要素マトリクスで調査分析し、その萌芽的要因や萌芽的事例について解析している。

 この調査研究の成果は、第3回目となった公開シンポジウム「AI/IoTによる新しい社会の実現 ~都市機構におけるポリモルフィックネットワーキングの萌芽~」(2月14日)を開催し公開している。た。

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