報告書「インターネット時代の情報発信」
2001年4月〜2002年3月
【執筆・担当者】
青木 日照(国際社会経済研究所主任研究員)
インタ−ネットが急速に普及し、社会のあらゆる分野に影響を与えている。国家や地方自治体、企業など組織体にとって、情報受発信の重要なツールとしてインターネットをいかに戦略的に活用していくかに、その組織体の命運がかかっていると言っても過言ではない。
これまで、組織体の情報の受発信は主にマスメディアを介しておこなわれてきたが、インターネットそのものがメディアとしての性格を有することにより、組織体自ら直接情報を発信できる時代となった。この様な環境の変化の中で、既存のマスメディアも含め、メディアはどの様に変容していくのかを把握し分析することにより、ネット社会におけるメディア特性を踏まえた情報戦略の展開が望まれる。
ジャ−ナリズムの世界でもインタ−ネットが新しいメディアのひとつとして注目され、既存のマスメディアにも影響を与え始めている。日本では「2ちゃんねる」というインタ−ネット上の電子掲示板が、人気を集めている。また「メールマガジン」がネット上で多く発刊され、誰でも個人が情報発信できる時代となった。米国でも、ウエブログと呼ばれる個人のホ−ムペ−ジが普及しており、大衆が簡単に意見を主張し、身の回りのニュ−スを提供できる媒体になっている。昨年9月の同時多発テロでも、いち早く写真や状況報告が載せられ、アマチュア報道の力を見せつけたという。今後このような新しい大衆ジャーナリズムが台頭する中で、報道機関と大衆ジャーナリズムは補完的に共存していくものと考えられる。また取材するメディアが大きく変容する中で、取材される側の企業や様々な組織体にとっても、これまでの情報発信スタイルでは対応できなくなっている事は確かである。
