設立披露式典理事長ご挨拶(2000年11月9日)
株式会社国際社会経済研究所
理事長
関本 忠弘

当研究所理事長を仰せつかりました関本でございます。本日は、国際社会経済研究所の設立記念式典にご出席賜りましたこと厚く御礼申し上げます。
この研究所は、本年7月24日にNEC100%出資で設立されました。目的といたしますところは、ビジネスの枠を越えまして、経済社会の発展に貢献できる知的活動を展開することでございます。私自身、これまで経団連の評議会議長・副会長、或いは同友会の副代表、或いはニュービジネス協会の会長といった諸団体での活動を通じまして、この世の中の問題・課題に対して私なりの意見を率直に申し述べてきたわけでございますが、当研究所の趣旨を汲み、この度、当研究所理事長を襲名させていただきました。
研究所のスタッフは、現在のところ5名と大変少ない状況ではございますが、各分野の叡智をネットワークの中で結びつけるバーチャルな形での機動的な活動を展開することを求められております。単なる情報の発信、提案というだけでなく、一言で言えば「行動するシンクタンク」として、国内外の様々なシンクタンクと協力していきながら行動してきたいと思っております。例えば、アメリカのブルッキングス研究所のアマコスト所長も、先般私どもを訪問下さいましたし、私自身もロシアでゴルバチョフ財団のゴルバチョフ氏に会いまして、今後とも協力しあっていくことを確認いたしました。さらに、アジアフォーラムジャパンを通じた中国の現代研究所、国内のシンクタンクとも協力していきながら、行動していこうと考えております。叡智のネットワークという観点では、本日の記念講演をしていただく三井物産戦略研究所所長の寺島氏や、国際大学GLOCOM所長の公文氏をはじめとする方々に研究所顧問になっていただき、研究の活動を支援していただくことになっております。
現在、インターネットを中心とするIT社会の中で、世の中がめまぐるしく変化しております。いわゆる「Dog Year」といわれておりますが、反面、インターネットバブルというような動きも、また見受けるわけでございます。今こそ、IT社会の意味を問いただし、その本質を捉えていくこともこの研究所の目的のひとつでございます。本日は、寺島顧問に「IT時代における経済社会と日本の進路」というテーマでご講演いただきますが、IT時代の本質に迫るための機会としていただけますと、主催者といたしましても大変な喜びでございます。
最後になりましたが、国際社会経済研究所の活動にご指導ご鞭撻いただきますと共に、まだまだベビーシンクタンクではございますが、今後の活動にご期待していただくということで、簡単ではございますが、開会の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。