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報告書「高齢化の進展とスマートエイジングに関する調査研究-世代を超えて住みよいまち 「スマートエイジングシティ」の構築-」
2011年4月~2012年3月
【執筆者】
山田 肇(東洋大学経済学部教授)
矢冨 直美(東京都健康長寿医療センター研究所チーム研究員)
堀池喜一郎(NPO法人シニアSOHO普及サロン・三鷹顧問)
関根 千佳(株式会社ユーディット代表取締役社長)
榊原 直樹(株式会社ユーディット取締役主任研究員)
藤方 景子(NPO法人湘南ふじさわシニアネット理事)
藤田善弘 (NEC C&C イノベーション研究所主幹研究員/プラットフォームマーケティング戦略本部 (ロボット事業推進) シニアエキスパート)
福地 研(国際社会経済研究所 研究主幹)
遊間 和子(国際社会経済研究所 主任研究員)
日本で急速に進む高齢化は、わが国の問題だけでなく、世界各国においても懸案の課題となっている。高齢化によって生じる課題は、大きく2 つある。第一の課題が、労働力人口の減少であり、第二の課題は、社会保障費の増大である。日本に先駆けて高齢化が進んだ欧州だけでなく、現在は人口増のメリットを享受しているアジア諸国においても、今後、わが国と同様に高齢化の道を辿ることになる。このようなアジア諸国に対し、高齢化先進国の日本が、医療保険制度、介護保険制度等の社会保障制度、地域コミュニティでの高齢化対応、ICT を活用した高齢化支援といった分野でモデルになりうると考えられる。
アジア16 カ国における社会保障制度(医療・年金・介護)と高齢者支援におけるICT 活用について文献調査を行った上、シンガポール、マレーシアの2カ国について、さらなる詳細な情報を得るために現地調査を実施した。また、東日本大震災によって明らかになった医療・介護システムの脆弱性から、将来の日本に必要な示唆も得た。本報告書では、国内外での関係機関や有識者へのヒアリング調査を通し、高齢化によって生じる課題の具体的な解決施策および高齢化に対応した社会のあり方として「スマートエイジングシティの構築」を展望している。